バンコクのBTS・MRTの乗り方、「とりあえずICカードを作ればいい」と思っていませんか? 結論、それは半分不正解になりました。2026年6月から、地下鉄MRTでは従来のICカード「MRTカード」が使えなくなり、クレジットカードのタッチ決済で乗るのが基本になっています。この記事は、初めてバンコクの電車に乗る人向けに、BTS・MRTそれぞれの最新の乗り方と、乗り換え時の注意点を正直にまとめたものです(円換算は2026年7月時点の目安レート・1バーツ≈4.8円で計算しています)。
モク
むぎこの記事でわかること
- バンコクの電車がBTSとMRTの別会社2社体制である理由
- MRTのICカードが2026年6月に廃止された経緯と、今の乗り方
- BTSは今も使えるラビットカードの作り方と料金
- MRTで使うクレジットカードのタッチ決済の使い方
- BTS・MRTの乗り換えで二重に払ってしまう落とし穴
- 初乗り運賃など料金の目安
バンコクの電車はBTSとMRTの2社体制
バンコク市内の主要な移動手段は、地上を走る高架鉄道「BTS(スカイトレイン)」と、地下を走る「MRT(地下鉄)」の2種類。この2つは運営会社が完全に別で、改札もチケットのシステムも独立しています。BTSは民間企業のBTSC、MRTは国営系のBEMが運営しており、開業の経緯も異なるため相互のシステム連携がありません。「タイの電車」とひとまとめに考えていると、乗り換えで戸惑うことになるので、まずはこの2社体制を頭に入れておいてください。
観光客が使う機会が多いのはBTSで、サイアム・アソーク・プロンポンなど繁華街やショッピングモールへのアクセスに便利です。MRTは空港連絡や一部の観光地、地元感のあるエリアへの移動で活躍します。
【最重要】MRTは2026年6月からICカード廃止|クレジットカードのタッチ決済で乗る
ここが一番大事なポイントです。MRT(ブルーライン・パープルライン)を運営するBEM(バンコク・エクスプレスウェイ・アンド・メトロ)は2026年2月、これまで使われていたプリペイド式の「MRTカード」「MRT Plus」を2026年6月1日で利用終了とすることを発表しました(本記事の確認日:2026年7月)。今は国際標準のタッチ決済対応カード(クレジットカード・デビットカード)で直接改札を通る「EMVタッチ決済」が基本の乗り方です。
| 時期 | MRTカードの扱い |
|---|---|
| 〜2026年3月 | 通常利用可能 |
| 2026年4月〜 | 新規チャージ終了 |
| 2026年6月1日〜 | ブルーライン・パープルラインで利用不可に |
| 〜2026年12月31日 | 残高の払い戻し受付期間 |
モク
むぎつまりMRTに乗るための特別な準備は、実質「タッチ決済に対応した国際ブランドのクレジットカード(Visa・Mastercardなど)を持っていく」だけ。日本で使っているカードがコンタクトレス対応であれば、そのまま改札にタッチして通過できます。将来的には2027年1月頃を目安に、BTS・MRT・バス・ボートまで含めた共通のタッチ決済への統合も予定されており、バンコクの交通はここ数年で大きく変わっている最中です。
BTSの乗り方|ラビットカードか、都度きっぷ購入か
一方のBTSは、今のところ従来通りICカード「ラビットカード」が使えます(クレジットカードのタッチ決済には対応していません)。滞在日数や利用回数に応じて選び方を変えるのがおすすめです。
| 方法 | 費用の目安 | 向いている人 |
|---|---|---|
| ラビットカード | 発行手数料100バーツ(約480円)+デポジット200バーツ(約970円、そのままチャージ残高になる) | 3〜4日以上滞在し、何度も電車に乗る人 |
| 都度きっぷ(トークン) | 1回16〜59バーツ(約77〜285円、区間による) | 乗車回数が少ない人・その場で完結させたい人 |
ラビットカードは各駅の窓口でパスポートを提示して発行してもらいます。100バーツ単位でチャージでき、残高は最終利用から2年間有効(利用・チャージのたびに自動延長)。何度も電車に乗る旅程なら、券売機で毎回きっぷを買う手間が省けて快適です。
都度きっぷを買う場合は、券売機の路線図で行き先の駅を選ぶと運賃が自動表示されるので、その金額分の硬貨・紙幣を投入するだけ。駅名は英語表記もあるので、地図アプリで次の駅名を確認しながら操作すれば迷いません。
MRTの乗り方|クレジットカードのタッチ決済を使う手順
- タッチ決済対応のクレジットカードを準備:カード裏面や券面にWi-Fiマークのようなマーク(コンタクトレスの印)があるか確認
- 改札のリーダー部分にカードをタッチ:入場時にタッチして通過
- 降車駅でも同じカードをタッチ:区間に応じた運賃が自動的に精算される
- スマホ決済(Apple Pay・Google Pay)も利用可:登録したカードがコンタクトレス対応なら、スマホをタッチするだけでもOKです
事前のチャージや窓口での手続きが不要なので、実はMRTのほうが身軽に乗れるとも言えます。ただし1点注意で、入場時と降車時は必ず同じカードを使ってください。 違うカードでタッチすると正しく運賃が計算されないので、複数枚持っている場合はどれを使うか事前に決めておくと安心です。
正直に補足すると、タッチ決済カードを持っていなくても乗車自体は可能です。各駅の自動券売機で現金による1回券(トークン)も引き続き購入できます(ただし2027年1月頃を目安にトークン自体もQRチケットへ移行予定とされています)。とはいえ都度券売機に並ぶ手間を考えると、タッチ決済対応カードを1枚用意しておくほうが圧倒的にスムーズです。
空港からのアクセス|ARL(空港連絡鉄道)でBTS・MRTに接続する
スワンナプーム空港からは、ARL(エアポート・レール・リンク)で市内へアクセスします。運賃は15〜45バーツ、始発6:00〜終電24:00。終点のパヤタイ駅で降りればそのままBTSに接続でき、改札を出てすぐ乗り換えられるので初めてでも迷いにくいルートです。プルンチット駅より東側(スクンビット方面)へ行くなら、途中のマッカサン駅でMRT(ペッチャブリー駅)に乗り換えるほうが運賃を抑えられます。
BTSとMRTの乗り換え|改札を出て払い直しが必要
先述の通り、BTSとMRTは別会社。乗り換え駅では一度改札を出て、それぞれの運賃を個別に払い直す必要があります。「これだけ歩いたのに同じ駅なのに二重に払うの?」と感じるかもしれませんが、システムが完全に独立しているためこれが正しい仕組みです。主な乗り換え駅は次の2組です。
| BTS駅 | MRT駅 | エリア |
|---|---|---|
| サラデーン駅 | シーロム駅 | シーロム(オフィス街) |
| アソーク駅 | スクンビット駅 | スクンビット(繁華街) |
ルートを決めるときは「BTSとMRTのどちらか一本で行けるか」を先に確認すると、余計な乗り換え運賃を防げます。
料金の目安
- BTS:初乗り16バーツ(約77円)〜最大59バーツ(約285円)
- MRT:区間に応じてクレジットカードから自動精算(BTSと同程度の運賃レンジ)
- 1日の目安:観光で3〜4回乗るなら、合計150〜250バーツ(約720〜1,200円)程度を見込んでおくと安心
よくある質問(FAQ)
- Q. 日本のSuica・PASMOは使える? → 使えません。BTSはラビットカード、MRTはタッチ決済対応の国際クレジットカードが必要です
- Q. タッチ決済非対応のカードしか持っていない場合は? → MRTでは利用できません。BTSのラビットカードか都度きっぷで対応してください
- Q. ラビットカードは空港でも使える? → 空港連絡鉄道(ARL)は別システムのため、ラビットカード・MRT用タッチ決済カードとは異なる場合があります。利用前に確認してください
- Q. 残ったラビットカードの残高はどうする? → 次回の渡航でも使えます(最終利用から2年間有効・延長あり)。頻繁にタイへ行く人は捨てずに持ち帰るのがおすすめです
- Q. 現金しか持っていない、または対応カードがない場合は? → MRTでも各駅の券売機で現金による1回券(トークン)を購入できるので乗車自体は可能です。ただし窓口・券売機に並ぶ手間を考えると、タッチ決済対応カードがあったほうが快適です
- Q. BTS・MRTの始発・終電は? → どちらもおおむね6:00始発・24:00頃終電です。深夜到着便を利用する場合は、タクシーやGrabなど電車以外の手段もあわせて確認しておきましょう
まとめ|MRTはカード不要、BTSはラビットカードでOK
- バンコクの電車はBTSとMRTの別会社2社体制。乗り換えは改札を出て払い直しが必要
- MRTは2026年6月からICカード廃止。タッチ決済対応のクレジットカードで直接乗車する
- BTSは今もラビットカードが使える。何度も乗るなら発行がおすすめ
- MRTは入場・降車で同じカードを使うのが鉄則
- 料金の目安は1回16〜59バーツ。1日の観光で150〜250バーツ程度を想定しておく
交通手段の準備ができたら、入国の準備も忘れずに。TDACの書き方|タイ入国カードの偽サイト注意と登録手順もあわせてチェックしてみてください。BTS・MRTを使った先の観光スポットはアユタヤ日帰り電車で自力旅や水上マーケット1日モデルコースにまとめています。

コメント